スペシャルティコーヒーとは?
スペシャルティコーヒーは、品質と味に焦点を当てて、特別に栽培、加工、焙煎されたコーヒーのことです。
「スペシャルティコーヒー」というは、一般的に「安価で品質や味に重点を置かない大量生産のコーヒー(コモデティコーヒー)」からスペシャルティコーヒーを区別するために使用されます。
スペシャルティコーヒーとして認定されるためには、日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)などの業界団体が定義した品質評価方式(カッピング)に基づいて一定の基準を満たす必要があります。
これらの品質評価方式(カッピング)は、コーヒーのフレーバー、余韻、酸味、口当たりの良さ、透明感、甘さ、など専用のカッピングシートに定義されている味覚評価に基づいて数値化されています。
スペシャルティコーヒーは、大量生産の大規模農園からではなく、個別の産地の農業組合や小規模生産者によって栽培・生産されます
また、スペシャルティコーヒーは、それぞれのコーヒーのユニークのフレーバーを引き出すために、熟練したロースターによって小ロットで焙煎されます。
全体的に、スペシャルティコーヒーは、コーヒーの生産プロセス全体について、農園の一粒の種子からお客様が飲む1杯のカップまで、より高い品質と細かい注意が払われた「特別なコーヒー」のことです。
スペシャルティコーヒーの利点
スペシャルティコーヒーの利点には、以下のようなものがあります。
高品質でユニークなフレーバー
スペシャルティコーヒーは、ユニークな品質とフレーバーに焦点を当てて栽培、加工、焙煎されているため、それぞれに個性的でユニークな味わいがあります。
持続可能な生産を支える流通
スペシャルティコーヒーは、マーケットを通さずに小規模な農園や生産者から直接取引で流通されることが多く、素晴らしいコーヒーを永続的に生産することを可能にするために生産者に対して「生産コストに見合った公正な買付価格」で買い付けしています。
環境負荷の少ない生産方式
スペシャルティコーヒーは、素晴らしいコーヒーを永続的に生産し続けるために環境に優しい方法で生産されることが多いです。
顧客体験に焦点を当てたサービス
スペシャルティコーヒーショップは、コーヒーや焙煎、抽出方法に詳しいコーヒーの専門家がいて、コーヒー体験を提供しています。
全体的に、スペシャルティコーヒーは、生産者や消費者の両方にとって、品質の高いコーヒーが、持続可能性を担保した形で生産、流通されており、美味しくてユニークなフレーバーのコーヒーを長期間に渡って楽しめる利点があります。
スペシャルティコーヒーの課題
スペシャルティコーヒーには多くの利点がありますが、考慮すべき潜在的な課題もいくつかあります。
高い価格
スペシャルティコーヒーは、その品質を保つために、大量生産のコーヒー(コモデティコーヒー)よりも高価になります。スペシャルティコーヒーは世界中で需要が伸びているのですが、気候変動の影響でスペシャルティコーヒーの生産の伸びは限定的なので、スペシャルティコーヒーの価格は上がり続ける傾向があります。
限られた入手性
スペシャルティコーヒーは、コモデティコーヒーほど大量に流通していないため入手するのが困難な場合があります。
主観性
スペシャルティコーヒーは、ユニークかつ複雑なフレーバープロファイルに焦点を当てているため、個人がコーヒーをどのように感じ、楽しむかについては主観的な要素があり評価が分かれる可能性があります。
再現性の少なさ
スペシャルティコーヒーは、小規模生産者から調達されていて1ロットが小さくて量が限られている上に、収穫時期や栽培地域によって細かな特性が違うため、ロットによって味や品質にばらつきがある可能性があります。
私達の対応とまとめ
そのため、私達のようなスペシャルティコーヒー専門のロースターは、一つずつのロットを個別にカッピングして評価し、高価格に見合うだけの品質を持った素晴らしい珈琲だけを高価格で買い付けて、適正な価格でお客様に販売してゆく必要があります。
全体的にいえば、スペシャルティコーヒーの欠点は、その利点に比べて比較的小さいものであり、スペシャルティコーヒーは世界中で愛され、需要が広がり続けているのです。
しげとし珈琲 店長 重歳 修 (しげとし おさむ)
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